munu
search
closed

さあ、シトロエンの話をしよう。

よく検索されているキーワード

ARTICLE ARCHIVE

感性への刺激を求めて。 シトロエン「C5エアクロスSUV」と巡る大人の休日

感性への刺激を求めて。 シトロエン「C5エアクロスSUV」と巡る大人の休日

By Ryutaro Hayashi and Eisuke Kurashima 2022/11/01

視線を惹きつける新たなフロントデザインを獲得した、フランス発の洗練された都市型SUV。知的な香り漂う車を、デザイン感度の高い大人が放っておくはずがありません。

そのデビューは、SUVに新たな個性を描き出しました。2019年に発表されたシトロエンの「CITROEN C5 AIRCROSS SUV(C5エアクロスSUV)」は、この手の車につきまとう荒々しさや過剰な逞しさを敬遠し、乗り心地と繊細な感性という新たな歓びを吹き込んだのです。

あれから3年が経ち、走りとデザインに新たな魅力が加わった新型モデルが登場。SUVの進化の針を再び前へ進めようとしています。この日は、そんな個性あふれる「C5エアクロスSUV」を駆って、神奈川県にある横須賀美術館と北欧家具の名店へ向かいました。

巨大なシェルターに覆われた建築の世界を体感する

なめらかな曲線を湛えた優美なボディラインが目を引く「C5エアクロスSUV」。ダイヤモンドカットを施した大径ホイールが、力強くもエレガントな美意識をさらに高めています。冒頭のカットで着用し、右手に持ったシャツジャケット28万1600円、タートルニット7万2600円、パンツ24万900円、ブーツ14万6300円(以上トッズ/トッズ・ジャパン TEL 0120-102-578)
MASAYUKI SHIMIZU (MILI)

繭(まゆ)に包まれるようなシートに揺られて、横須賀美術館へ

MASAYUKI SHIMIZU (MILI)

この日最初に向かったのは、横須賀美術館。早朝の都内から第三京浜を抜け、横浜横須賀道路を経由します。清々しい朝のベイエリアを駆け抜けるも、その乗り心地は極めて優秀。運転に寛ぎをもたらすシートは肉厚で、シトロエンが真摯に追求してきた乗り心地の良さの一端が顔を覗かせます。搭載されているシートの名を「アドバンストコンフォートシート」といい、まるで繭(まゆ)の中に包まれているかのような心地良さとホールド感をもたらします。

なめらかな感触のシートと共に、「C5エアクロスSUV」の乗り心地を極上たらしめているのが「プログレッシブ・ハイドローリック・クッション(PHC)」と呼ばれる特別なダンパーであることは明らかです。シトロエンは、かつて「ハイドロニューマチックサスペンション」という革新的なサスペンションシステムを具現化しました。その乗り心地はまろやか且つしなやか。空飛ぶ魔法の絨毯の如きフィーリングで、このフランス車メーカーの評価を決定づけました。

卓越したそのサスペンション技術を現代に蘇らせるべく誕生したのがPHCです。つまり「C5エアクロスSUV」の乗り心地とは、シトロエンに宿る精神性や情熱を継承しつつ、そこに先進技術を注ぎ込むことで過去と現在をつなぎ、また新たな可能性を切り拓いたものでもあるのです。

巨大なダブルスキン構造が導く先のアート体験

来館者は、この巨大なシェルターで覆われた内部空間を巡りながら、アートを媒介とした様々な出来事を体感します。
MASAYUKI SHIMIZU (MILI)

到着した横須賀美術館は、三方を緑豊かな県立観音崎公園に囲まれたロケーションに佇みます。眼前に広がるのは東京湾の大パノラマ。雄大なランドスケープと見事に溶け合った壮麗かつ清爽な建築で人気を博しています。

設計を担当したのは建築家の山本理顕(りけん)氏。自らを「気配りの建築家」と評し、公立はこだて未来大学や埼玉県立大学などのガラス張りのスタイリッシュな作品でも名を馳せます。その活動は国内のみに留まりません。海外プロジェクトも多く抱え、2020年竣工のスイス・チューリヒ空港に付属する複合商業施設「ザ・サークル(THE CIRCLE)」も高い評価を集めています。

横須賀美術館はガラスと鉄によるダブルスキン構造という特徴を持ち、内部では自然光が巧みにコントロールされています。天井や壁面には大小の丸窓が設けられ、館内は開放感に包まれています。三方を山に囲まれ地形と一体になじませるため、大部分が地下に埋め込まれている点も特徴であり、ユニークな形をした屋上からは東京湾を一望できる抜群のロケーションです。

シトロエン公式サイトへ

“北欧の賢人”のチェアを求め、ビンテージ家具の名店へ

全長4500 × 全幅1850 × 全高1710mm。他の多くのCセグメントSUVよりも全長が短く、取り回しやすいサイズ感。それでいて、車庫入れや縦列駐車でステアリング操作を自動で行うパークアシスト機能も搭載。運転の負担軽減につながります。レザーブルゾン52万300円、シャツ参考商品、パンツ11万9900円(以上トッズ/トッズ・ジャパン TEL 0120-102-578 )
MASAYUKI SHIMIZU (MILI)

次の行き先は神奈川県秦野市にある「北欧家具talo」。美術館を出るとしばらくの間、片側一車線の蛇行した細い道が続きます。「C5エアクロスSUV」の全幅は1850mm。やや広めのCセグメントです。それでも、この車は全体の視野が広い上に見切りが良く、ボンネットの端を目視できるのでサイズ感がわかりやすい。その恩恵から、狭い道でも怖さを感じることはありません。運転中においては実際のサイズよりも小さく感じられ、道路の狭い都会を走る際にも扱いやすさが際立つことでしょう。

人の感覚に寄り添う、シトロエンならではの車づくり

コックピットは黒を基調とした落ち着きのあるデザイン。8インチのタッチスクリーンはApple CarPlayとAndroid AUTOに対応。スマホ一つで多彩な機能をシームレスに活用できます。
MASAYUKI SHIMIZU (MILI)

車は横浜横須賀道路を経由して、新東名高速道路・新秦野ICへ。1時間半にわたる高速ロングドライブで、「C5エアクロスSUV」はまた新たな姿を露わにします。力強い2.0ℓBlueHDiクリーンディーゼルエンジン(※ガソリン車とプラグインハイブリッド車もラインナップしています)を搭載し、アクセルをほんの数ミリ踏み足せば、すぐに力強く加速。太いトルクで急勾配の坂道もダレることなく、涼しげに上っていきます。直進安定性と操舵に対する応答も正確。思い描いたラインを、狙った通りに走り抜けていきます。

パノラミックサンルーフはリアシートの頭上まで広がり、まるで自然と一体となったような開放感あふれるドライブをもたらします。室内側には、メッシュタイプのサンシェードが付属。
MASAYUKI SHIMIZU (MILI)

やわらかく包み込まれるような心地良さと、絶妙なホールド感が高い評価を集めている「アドバンストコンフォートシート」。背もたれの部分には、シトロエンロゴのモチーフとなった山形ギアのデザイン“ダブルシェブロン”を取り入れた青いステッチが走ります。トートバッグ22万9900円、サングラス5万7200円、グローブ8万6900円(以上トッズ/トッズ・ジャパン TEL 0120-102-578)
MASAYUKI SHIMIZU (MILI)

そしてその豊かな乗り心地は、シトロエンを磨き上げてきた母国フランスでの経験を思い起こさせます。彼の地では夏になると、多くの人が車でバカンスへ向かいます。そこで合理的なフランス人に好まれたのは、立派なシートと快適な乗り心地。そして、高速道路を長時間走っても疲れない安定した走行性能がある車でした。

フランスのドライバーに鍛え上げられ、独自に進化を遂げるシトロエン。「C5エアクロスSUV」にはリアに幅の広いフルサイズの3列独立シートを採用し、乗客の快適性を高めています。ブランドが育んだ精神は継承され、熟成のときを迎えています。

名作チェアと共鳴する「C5エアクロスSUV」

写真中央:ローファー10万6700円(トッズ/トッズ・ジャパン TEL 0120-102-578 )
MASAYUKI SHIMIZU (MILI)

「北欧家具talo」は北欧アンティーク家具の名店。既製品をただ輸入するのではなくアンティークマーケットを丁寧に巡り、鋭い目利きにかなった家具を厳選しています。職人によるリペア体制も充実しており、大型ウエアハウス然とした店内を埋め尽くすアンティーク家具の物量は圧巻の一言です。

広々とした店内で目に飛び込んできたのは、20世紀を代表する建築家でありプロダクトデザイナーでもあったアルヴァ・アアルトによるチェア。“北欧の賢人”とも讃えられるアアルトは試行錯誤の末に、木を曲げる独特な手法に辿り着き、はたして生み出された有機的なフォルムの美しさは後進に大きな影響を与えました。

その作品には合理性を考えたパーツのスタンダード化など、量産を念頭に置いた先進的かつ斬新な哲学が貫かれていました。優れたデザインには確固たる思想が宿り、時を経ても決して朽ちることなく、むしろその魅力は増幅していく――。こうした革新への強い執着と、高度に洗練されたデザイン、そして精緻なメカニズムは「C5エアクロスSUV」とも共鳴します。

ラゲッジスペースの積載量は通常時で約580リットル。リアシートバックを全て折りたたむと、約1630リットルへと拡大します。足をリアバンパーの下に動かすだけでテールゲートが開くハンズフリー機能も搭載。
MASAYUKI SHIMIZU (MILI)

「C5エアクロスSUV」は豊かな感性を呼び覚ます

新たなフロントデザインを獲得した「C5エアクロスSUV」。中央にはダブルシェブロンのロゴが鎮座し、両端へと走る2本のラインは、ピアノの鍵盤を思わせる縦型のクロームが独特のリズムを刻みます。
MASAYUKI SHIMIZU (MILI)

新しくなった「C5エアクロスSUV」では、 先進運転支援システムが快適なドライビングを走りの面から支えます。アクティブクルーズコントロールが前走車との車間距離や速度を保ち、レーンポジショニングアシストが走行位置を維持。渋滞や長時間運転の疲労を軽減し、快適なロングドライブへと誘います。

快適さは都市空間だけに留まりません。雪道やぬかるみ、砂地などの特殊な路面に合わせて走りのモードを選べるグリップコントロールがトラクションを制御します(※PLUG-IN HYBRIDを除くモデルに装備)。それによって、悪路の走破性を高めると共に、冒険への好奇心が満たされます。

パワートレインは3種類展開されます。プラグインハイブリッドに加え、ガソリンとディーゼルの2つのエンジンモデルもラインナップ。ライフスタイルに合わせて選ぶことができます。

「C5エアクロスSUV」はシトロエンが脈々と紡いできた機能の系譜とデザインを継承した情感豊かなSUVです。今回新たにフェイスアップされたフロントを眺めていると、この車が乗る人の個性を鮮明に映し出し、知性と未知の世界への渇望を刺激する存在であることを、さり気なくも雄弁に語っているようです。

CITROEN C5 AIRCROSS(シトロエン「C5エアクロスSUV」)

サイズ:全長4500 × 全幅1850 × 全高1710mm
最高出力:
・ガソリンエンジン(1.6ℓ PureTechガソリンターボ)133kw(180ps) / 550rpm
・ディーゼルエンジン(2.0ℓ BlueHDiクリーンディーゼルエンジン)130kw(177ps) / 3750rpm
・プラグインハイブリッド(1.6ℓ PureTechガソリンターボ+モーター)
トランスミッション:8速オートマチックトランスミッション「EAT8」、電動対応型8速オートマチックトランスミッション「e-EAT8」
メーカー希望小売価格:487万9000円(税込)〜

●お問い合わせ先
シトロエン コール
TEL/フリーダイヤル0120-55-4106
受付時間/9時~19時(年中無休)

公式サイト


Model / Naoki(INDIGO)
Photo / Masayuki Shimizu(mili)
Styling / Hidenori Asai
Hair & Make-up / Kazuya Matsumoto
Text / Ryutaro Hayashi(Hearst Digital Japan) & Eisuke Kurashima
Edit / Ryutaro Hayashi(Hearst Digital Japan)

この記事は
www.esquire.com/