カメルーン生まれ日本育ちの漫画家、星野ルネさん

星野さんは1984年生まれ、兵庫県姫路市育ち。2018年、Twitterで発表したエッセイ漫画「アフリカ少年が日本で育った結果」が書籍化され大きな話題になりました。
日本とカメルーン二つの国を見比べながら生きてきた自らの体験を活かし、タレント活動の傍ら漫画の執筆など、SNSを使った表現活動も行ってらっしゃいます。

ナビゲーター 長谷川 ミラさん

1997年7月7日生まれ、南アフリカとのハーフでロンドンの美大(セントラル・セント・マーチンズ)に在籍する現役大学生!(現在休学中) 2017年より自身のブランド「JAMESIE」を立ち上げ若者に大人気。自身のライフスタイルを発信するYoutubeチャンネルも話題。

ナビゲーター 長谷川 ミラさん

ー私は南アフリカのミックスなので、いろいろお話を伺えたらと思っています。星野さんよろしくお願いします!

ゲスト 星野ルネさん(以下、星野) お願いします。

ー星野さんは4歳の時に、お母様の結婚がきっかけで来日されたそうなんですが、当時のことを覚えていますか?

星野 正直言って日本に来たのが3歳から4歳ぐらいやったんで、物心ついたらなぜだか、俺とお母さんだけアフリカ人で、あとは全員違う肌の色みたいな状態のスタートです。姫路市スタートで、自分だけ違う異質な存在として始まったのがスタートでしたね。

ーなるほど。じゃ、日本ってこうだなとか、カメルーンと比べてこうだなっていう感覚よりは、物心ついた頃には日本にいて。

星野 むしろなんで俺だけ周りと違うんやろ、みたいな不思議だけしかなかったですね。

ーそういった経験とかも漫画に表現されていますが、日本で暮らしながらも何度かカメルーンへ帰省されて、帰省というか戻られて。

星野 そうどっちが帰省かわからなくなりますよね。

ーそこの感覚も人それぞれだと思うんですけど、やっぱり兵庫県帰った時にホームだなぁって感じですか?

星野 どちらかと言えばそうですね。兵庫県の方がホームで、小学校1年生の時に初めてカメルーンに帰ることになるんですけど、その時の方がびっくりなんですよね。

本当にもう見た目だけアフリカ少年で中身はほぼほぼ日本人に仕上がってるんです、7歳やったんで。中身だけ日本人の外見だけカメルーン人の子がカメルーンに帰って、俺の故郷ここなんやって。俺とおかんにそっくりな人ばっかりやんみたいな感じやったんですよ。

ー例えばどんなことにびっくりしたんですか?

星野 まず最初に、俺とおかん以外にもアフリカ人がおるというのが第一びっくりで、第二びっくりが、やっぱり子供なんで食べ物にびっくりするんですよ。

食べ物も完全に日本人化しているので、エビフライとかハンバーグ、唐揚げ、焼き鳥、っていうところに、カメルーンに帰った瞬間に、センザンコウっていうアルマジロ的なものがいきなりご飯に出てくるとか。いきなりセンザンコウかよ、美味しいけど!と思っていたら、次は何かめちゃめちゃ巨大なトカゲが出てくるとか。こんな感じで続くんですか?みたいな。食べ物の驚きがすごかったですね。

ー食べ物の部分が?

星野 そうですね、食べ物って実は一番密着じゃないですか。朝起きて食べて、お昼食べて晩御飯食べて、毎回毎回食べ物が出る度にびっくり箱開けるような感覚なので、疲れてくるんですよ。だんだん。もうチキンとか食べさせてってなってくるんですよね。

ーカメルーンの中で一番好きな料理は何だったんですか?

星野 そんな中でも、結局センザンコウのしっぽがプルプルしていて美味しいやんっていう所に行き着くっていう。

ー日本では絶対食べられないですからね。笑

星野 豚足に近いっていう噂をうちのおかんから聞いたことがあります。

ーお母様ともそういう、食が違うよねってお話をされて。

星野 そうですね、母親は料理作るのが好きなんで、逆に日本の料理を覚えるのが楽しかったらしくて。日本の料理って「さしすせそ」があるじゃんないですか。

カメルーンって料理で砂糖はあまり使わなかったり、醤油とかなかったりするんで、めちゃめちゃそれが面白かったらしいです。

ー食から文化を感じとるっていう。

星野 まさにそうですね。

ー日本人のお父さんと、カメルーンのお母さん、それぞれどういった影響を受けましたか?

星野 カメルーンのお母さんは、日本で育つことで日本人化しすぎている僕に対して、カメルーン人としての誇りも大事にしなさいと言われて。日本って学歴社会とも言われるところがあって、 勉強を皆んな一生懸命頑張るっていう。

でもお母さんはそれよりも、まず心よ!ハートよ!みたいなところは忘れんといてっていうのがメッセージだったり。神様に祈って日々のことを感謝して、そうしたら良いことあるから大丈夫よ、みたいな。ポジティブなそういうバイブスもらって。

日本人の父は、学者ということもあって、たくさん本を渡してくれたり、コンピューターを渡してくれたり。テレビ見るってなったらもう動物系のドキュメンタリーとか、サイエンス系のドキュメンタリーとかをいつも見せてもらってたんで、母親からはパッション、父親からはそういうサイエンスとかものを考えるって言うことを学んだかなと思いますね。

ーそれは何かこう、マルチカルチャーの特権だなって、私も自分自身がミックスなので感じるんですけど、そこはどうですか?

星野 正にそうですね。やっぱり父と母がいろんな考え方とか意見が対立することがあるんですね。車に乗っていてバナナの皮をどうするかっていう話で、父は日本人なんでそれはゴミ箱に捨てましたけど、お母さんはカメルーン人なので森の中やったら投げ捨てたら動物たちにそれを食べられるよ、って言うことが普通にあったり。

国際結婚なので、こんな価値観が違うんやな、みたいな。そこの違いで2人がぶつかることもよくあって。ようこんなに違うのに結婚したなって思ったりも。

ーそうですよね。そもそもお父さまとお母さまはカメルーンで出会われて、その後日本に来られたっていうことですよね?

星野 そうですね。父は大学の研究で、猿の研究をしていて、その時にお手伝いをしていたのが母達村人だったんですね。そこで知り合って、研究も頑張ったんですけど恋愛の方もかなり頑張ったみたいで。笑