作詞家の児玉雨子さん

児玉雨子さんは、アンジュルムを中心としたハロプログループや私立恵比寿中学などのアイドル、さらに、アニソンまで幅広く作詞提供をされています。
そして、7月22日、小説単行本『誰にも奪われたくない/凸撃』が河出書房新社より発売されました!

ナビゲーター 長谷川 ミラさん

1997年7月7日生まれ、南アフリカとのハーフでロンドンの美大(セントラル・セント・マーチンズ)に在籍する現役大学生!(現在休学中) 2017年より自身のブランド「JAMESIE」を立ち上げ若者に大人気。自身のライフスタイルを発信するYoutubeチャンネルも話題。

ナビゲーター 長谷川 ミラさん

ー自分らしく輝くゲストをお迎えする【CITROËN AWESOME COLORS】

今回は、作詞家の児玉雨子さんをお迎えしました!児玉さんよろしくお願いします!

ゲスト 児玉雨子さん(以下、児玉) よろしくお願いします!

ー児玉雨子さんは、アンジュルムを中心としたハロプログループや私立恵比寿中学などのアイドル、さらに、アニソンまで幅広く作詞提供をされています。そして、7月22日、小説単行本『誰にも奪われたくない/凸撃』が河出書房新社より発売されました!私も読ませて頂いたのですが、独特の世界観と言うか、フィクションのような、でもノンフィクションな、そういった物語だなと思いました。

児玉 ありがとうございます。わざわざ読んでいただいて。

ー書いた方を前に感想を言うのはすごく難しいんですけども、今日はたっぷりとお話を伺っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

児玉 お願いします。

ー高校3年生で作詞家としてデビューした児玉さん。そもそもデビューされたきっかけは何だったんでしょうか?

児玉 もともと高校1年かな?2年かな?の時に小説を書いて、それを賞に応募して、受賞できなかったんですけど、それを聞いたメディア関係者の方が、今番組のオープニングソングはオリジナルで作りたいんだけどみたいな風に声がかかって、そこからでしたね。

ー自ら応募されたんですね。

児玉 最初のきっかけはそうでしたね。誰かに読んで欲しかったのが大きいですね。

ー小説を書かれてたということは、元々小説家志望だったんですか?

児玉 それもなんか微妙で、漫画描いたりとかしてたんですよね。で、なんかちょっと思うところがあって、わーって文章に一回書いてみて、漫画にしようと思ったんですけど、途中で力尽きて。その時ちょうど文学賞とかが多い時期で、そこになんか、受賞したいってよりも読んでほしいっていう一心で応募しましたね。

今は結構ネットで同人的に発表する場が多いんですけど、その時ない訳じゃないけれど、まだそこまで浸透している時期じゃなかったので、そういうきっかけでしたね。

ーそしてそこからハロプロ楽曲を手掛けるようになった。これはどういった経緯だったんですか?

児玉 かなり運と言うか、本当に偶然。さっきご紹介いただいたアンジュルムってグループが実は一回改名していまして、過去スマイレージって呼ばれてたんですね。

ースマイレージ知ってます!

児玉 そうですよね、私もその時スマイレージは知ってたみたいな感じだったんですけど。スマイレージがアンジュルムに改名する直前あたりですかね、その時に、CDショップでイベントをやっていて。トーク面白い子とかがいるから見に来なよって、それこそラジオのスタッフさんとかに教えてもらって。あーそうなんすかみたいな感じで。

スマイレージ聞いた事あると思って見に行ったら、偶然その時に楽曲のディレクターさんとかがいらっしゃって。ちょうど制作体制を考え直す時期だったらしくて、いろんな作家を集めてた時に、「作詞家さんなんですね、じゃあちょっと、もしかしたら声かけてもいいですか」みたいな風になりました。すごい偶然ですね。

ーすごーい!引きが強いですね。

児玉 周りの方のおかげですよね。自分からは行かなかったと思います。えーって言いながら行ったと思うんで、暑いし〜みたいな。でもスマイレージ見てみたいって。

ー当時話題でしたよね、アイドル戦国時代みたいな時に。

児玉 そう、その時にすごい可愛い最強の4人組がいるみたいな。暑いけど見てみたいわ〜って感じで行ったみたいな。

ー児玉さんの歌詞の世界観に影響を与えてる作品、もしくは人っていうのはありますか?どういったところからインスピレーション来ているんですか?

児玉 たくさん勉強した中でもありますけれど。

ーそうですよね、大学も大学院でも。

児玉 そうですね、まあ大学院は専門全然違うんですけれど、趣味で読んだり聞いたりしてて、松尾芭蕉がすごく面白くて。ポップで、結構J-POP的な感じがあって、面白いですよ。俳句が有名ですけど、俳句ができる前って俳諧っていう文芸形態がありまして。

例えば長谷川さんと私が一つのお題に沿って、どんどんどんどん歌を呼んで、一つの作品を作っていく。今なかなかないですよね。っていうのから出てきたんですね、松尾芭蕉って。

ー知らなかったです!

児玉 一番最初の句、発句って言うんですけど、それが結構芭蕉は評価されていて、一番最初の句だけ独立して有名になったりしていったんですね。昔は俳句って発句って言ってたんです。

ーめちゃめちゃその話を掘り下げたいですけども、すごく気になる。でもあれですよね、昭和の歌謡曲などにも影響を受けたと聞きました。

児玉 そうですね、勉強して、やっぱり阿久悠はすごいって言いふらしまくってます。

ーなんでしょう、アイデアっていうのが結構歴史であったり、昔の物から。

児玉 昔の物で名を残す人ってのは、昔の中でも新しいんですよね。日本文化のって言われますけど、芭蕉はそれまでの文芸の人たちからしたら、異質なぐらい新しかったし、阿久悠も当時、昭和の中でもかなり現代的だなって、よく感じていて。

なんだろう、もうちょっとフェミニズム的な文脈でも語られていい人だと思ってます。すごい主体的で、今までの昭和歌謡にいた女性像ってすごく受動的で、失恋をしても耐え忍ぶしかなかったみたいなものに、それにすごい疑問を持っていて、もっともっと現代、これからは主体的に恋をしていいじゃないかって、言い始めたのは阿久悠だったので。

ー阿久悠さんって聞いてピンクレディーが思い浮かんだんですけど。女性のパワーじゃないですけど、そういったもの感じますよね。

児玉 強いですよね。言ってることおかしいですもんね、UFOとか。

ーでもそういう歌詞であったり、曲から読み解く社会問題とか、アイドルとか、女性の見られ方と言うか、そういったところも。

児玉 そうですね、アイドルっぽさっていうのって、すごく時代によって変わってるって思っていまして。阿久悠以前はすごく耐え忍ぶ、演歌的な世界が良かったし、阿久悠が書くアイドルはすごくパワフルだったし。

かといって他の作詞家さんが書くアイドルも別の色んな良さがあって、すごくみんな作詞家によって変わっているので、今までの昭和歌謡的なものを書くのはどうなんだろうっていう風に思いますし。令和は令和のアイドルがいますから。

ー児玉さんはってなると、どういった歌詞を。アイドルの場合はアイドル用にこういった歌詞になってるとか。歌詞の書き方、もしくは歌詞が完成するまでのプロセスっていうのは?

児玉 発注というか、ディレクターと一緒に話し合いながらでもありますけれど、私の感覚で書きたい時もありますし、もうちょっと年上の方々にも聴いてもらいたい時は、ちょっと和らげたりもしますね。誰に聴いてもらいたいかは結構意識します。

ー伺ったところによると、アニソンの時とアイドルの時、ちょっと書き方が違うと。

児玉 ほんとですか?あんまり意識してなかった。笑

ー読ませていただいたインタビューには、アニソンでは深くしすぎないとか、、、

児玉 アニメオタクって、親しみを込めて言ってますけど、私もアニメオタクなので、考察が大好きで、作品をずっと見て、何回も見て、こういう意味があったのかもしれないっていう風に読み解いてくれるから、やっぱり私も読み解くのが好きだったし。

読み解きの余白をちゃんと残さないと、私も聴き手として嫌だって思いますね。説明したくないです。

ーなるほど。アイドルだとまた変わってくる。

児玉 アイドルだと説明した方がいいところもあるので、そこは確かに変えてますね。無意識かもしれないけれど。

ー歌詞を歌い手によって変えるというのはもちろんそうですけど、書き方とか社会問題に付随しながら書かれてるって言うのは、ちょっと聞けると思わなかったので。

児玉 歌は流行のものですから、世に連れっていますけれど、やっぱり世の中ちゃんと見て、意識はしないと駄目ですよね。

ー間違いないですね。ここで児玉さんが作詞を手がけた楽曲から、一曲聴かせていただきたいと思います。曲紹介お願いします。

児玉 はい。8月11日に配信リリースが予定されています。私立恵比寿中学のイヤフォンライオットです。