歌人・作家、小佐野彈さん

幼稚舎から慶應義塾に通い、中等部在学中に短歌制作をスタート。
大学院進学後に台湾にて起業。2017年『無垢な日本で』で短歌研究新人賞を受賞。
小佐野さんには、新作の小説のお話、青春時代の話、さらにはくつろぎ時間の話などたっぷり伺っていきたいと思います!

ナビゲーター 長谷川 ミラさん

1997年7月7日生まれ、南アフリカとのハーフでロンドンの美大(セントラル・セント・マーチンズ)に在籍する現役大学生!(現在休学中) 2017年より自身のブランド「JAMESIE」を立ち上げ若者に大人気。自身のライフスタイルを発信するYoutubeチャンネルも話題。

ナビゲーター 長谷川 ミラさん

今週はホフディランの小宮山雄飛がナビゲート!
自分らしく輝くゲストをお迎えする【CITROËN AWESOME COLORS】
今回は、歌人で作家の小佐野彈さんをお迎えしました!よろしくお願いします!はじめまして!

ゲスト 小佐野彈さん(以下、小佐野彈) よろしくお願いします!はじめまして!

ーもう来てくれて本当に嬉しいです。今日代打でずっと一人でやってて、リモートのゲストでなく、こうやってスタジオでやっていただけるとほんと嬉しいんで、良かったら最後まで残っていただけると。笑

小佐野彈 お邪魔してすみません。

ー小佐野さんは、昨年11月、自らのセクシャリティに悩み、葛藤し続けていた自身をモデルに描いた
自伝的小説『僕は失くした恋しか歌えない』を出版され、早くも話題になっているのですが、反響はいかがですか?

小佐野彈 そうですね、結構ありがたいことに好評いただいてまして、特に僕、今までは純文学の中編作品ばかり書いてきたんですけれども、今回初めてエンターテイメント作品を書いたということもあって、新しい読者の方がついてくださって。特に中高生の方とか。若い方が読んでくださっているという声を寄せてくださって、それが非常に嬉しいですね。

ーこの後、小佐野さんには、新作の小説のお話、青春時代の話、さらにはくつろぎ時間の話など
たっぷり伺っていきたいと思います!
改めて、小佐野さんをご紹介させていただきますと、幼稚舎から慶應義塾に通い、中等部在学中に短歌制作をスタート。大学院進学後に台湾にて起業。2017年には、『無垢な日本で』で短歌研究新人賞を受賞するなど散文の評価も高く、気鋭の歌人として注目を集めていらっしゃいます。というわけでね、台湾で起業されたと。

小佐野彈 恐縮です。台湾で今は会社やってますし、当時も選択肢は台湾だけでしたね。

ーへー!じゃ今ちょうど帰ってきてるんですか?

小佐野彈 そうですね、8月から一時帰国をしてまして、本当は11月末ぐらいに帰るつもりが、今ちょっとコロナ禍で隔離とかもね、いろいろ厳しい状況で、仕事の関係とかもあって延びに延びて、もうかれこれ半年近く日本にいますね。

ー今本当に大変ですけども、昨年、出された自伝的小説『僕は失くした恋しか歌えない』の主人公は、超セレブということですけど、これは自伝的小説というぐらいですからやっぱりご自身がモデルになってるというか、体験が入っている?

小佐野彈 そうですね、超セレブかどうかは。。。

ーいやいや、超セレブだって情報が来てるんですよ。本人がなかなかね、こういうセレブだったっていうのは。でも分かりやすく言うと例えば?

小佐野彈 セレブってこれもね、最近出てきた言葉だと思うので。当時自分がね、恵まれた境遇にあるなっていう自覚はすごくあったんですけれども、いわゆる、はいセレブですっていうような事は。幼稚舎っていう学校も、みんな送り迎えとか来るんでしょとか、給食とかすごいんじゃないのとか言われるんですけど、意外ととても普通。普通と言うと語弊があるかもしれないですけど、公共交通機関しかもちろん使っちゃいけないルールでしたし、送り迎えとかもちろんないですし、お小遣いとかそんな何万円とかもらってるわけじゃなくて、僕月500円とかでしたから。

ーえー!月500円は逆に少ないんじゃないかと思いますけど。

小佐野彈 結構やりくり頑張って。普通にみんな面子集めたり、ベーゴマで遊んだり、ビックリマンシールに夢中になったりっていう。

ー思ったより昭和な生活ですね。でもなんか聞くところによると、おうちにも専属のシェフがいて、、

小佐野彈 いないです。笑 お手伝いさんはずっと勤めてくださってる方いますけど。

ーでもこれ食べたいって言うと作ってくれるっていう?

小佐野彈 これは、うちの母がね料理全くできないんですよ。僕の方ができるぐらいで。うちは母子家庭なんで、母と兄弟と一緒に住んでましたけど、誰も料理できないんで、必然的にお手伝いさんに作ってもらうか、店屋物を頼むかみたいな。

ーなるほど。じゃあシェフがいて、なんかルームサービスみたいに頼むと天丼3つとか出てくるとかそういうことじゃないんですね。打ち合わせでシェフがいるらしいってなって。笑

小佐野彈 家でホームパーティーやる時とか、お客様招いて会食する時にはよくお願いしているシェフの方に来ていただいてっていうのはありますけど、家に常にいるわけではないですね。

ーなるほど、ちょっと安心しました。こちらの小説では、主人公が自らのセクシャリティに戸惑う姿が描かれていますけども、小佐野さんも生きづらさを感じていた時期とかがあったと。

小佐野彈 やっぱり自分が他と違うっていう事実っていうのを、特に思春期の第二次性徴始まったぐらいの頃っていうのに気づきましたし、特にその慶應の話でましたけど、まぁ良くも悪くも慶應って皆さん比較的豊かなお金持ちが多い。似た家庭環境の人が多くて、ある意味では同質性の強い環境なんですよね。でその中で自分が、あれ俺好きなの男じゃねっていうのに気づいた時の恐怖感とかっていうのは、やっぱ今でもどうしても思い出しますね。

ー逆にむしろ私立で割とみんな同じっていうような環境のとこがあって、その中で違うとそういうプレッシャーとかいろんなもの感じるものが。

小佐野彈 そうですね。であとやっぱ結構慶應って体育会ノリなところもあるので。比較的スポーツも盛んで。そういう中である程度慶應の中の男子って、慶應ボーイって言葉があるじゃないですか。結構そのお金持ちとか幼稚舎もそうですけど、慶應ボーイもある意味画一的なイメージを持たれがちですけど、確かに慶應には慶應ボーイらしい子達がいっぱいいて、その中で自分全く慶應ボーイらしくないぞっていう。好きな相手も同性だし、しかも自分はスポーツとか全然興味ないしみたいな、そういう中で常に、生きづらさって言うと大袈裟なんですけど、それはもっと生きづらい方いっぱいいらっしゃるから、それは軽々には生きづらいとか言えないんですけど、やっぱもちろん辛かった時期はありました。

ー最近ね、親ガチャという言葉なんか話題になってますけど、そういうある種裕福な家庭だと、親ガチャ当たりと思われそうですけど、そういうのはどうですか?

小佐野彈 親ガチャ最近すごいよく耳にする言葉で、すごく僕も考えるんですよね。僕人生で多分、恵まれてるよねっていうのが一番多く言われてきた言葉なので。自分がお金持ちっていう言葉を知ったのって幼稚園ぐらいなんですけど、その時に、いいよなお前ん家は金持ちだからって言われて、金持ちってなんだろうっていうので親に聞いて、お金があるっていうことで、それはとても恵まれていていることで、とても得難いことなんだっていうのを知ってですね。それ以来もちろん自分の中ですごい自覚はあるんですけど、ただ一方でこうやっぱり、どういう家とか、あるいはどういう環境に生まれても、例えば青春時代の悩みとか、あるいはこういう家に生まれてしまって、逆にこのセクシャリティを持って生まれた事っていうのとかで、こう総合的に考えてみると、必ずしも、そのもちろん親ガチャはあるんだと思うんですね。でもやっぱり苦しみって一人ひとりにとって、それぞれ違う悲しみがあると思うんですね。やっぱ誰かと比べて、自分よりはまだマシだとか、あるいは自分は本当は苦しいけれど、もっと苦しい人がいるからっていう風にうちら考えがちだけど、どういう立場の人であれ、どういう親の元で産まれても、やっぱ一人ひとり苦しみあるのかなとは思いますよね。