モデルでタレントのMattさん
Mattさんは、1994年、元プロ野球選手桑田真澄さんの次男として東京都で誕生。
7歳のとき、ピアノとバイオリンをスタート。学生時代はサックス・ピアノ・ドラム・作曲などを学ぶかたわら、ブライダルモデルとしても活動。高い美意識や独自のメイク法で、ビューティアイコンとしても注目され、現在はタレント・歌手・モデル・デザイナーなどマルチに活躍していらっしゃいます。
ナビゲーター 長谷川 ミラさん
1997年7月7日生まれ、南アフリカとのハーフでロンドンの美大(セントラル・セント・マーチンズ)に在籍する現役大学生!(現在休学中) 2017年より自身のブランド「JAMESIE」を立ち上げ若者に大人気。自身のライフスタイルを発信するYoutubeチャンネルも話題。

- 1 . 偉大な野球選手の息子として、当然のように始めた野球。でも、本当は音楽がやりたくて
- 2 . ジェンダーレスは自然な在り方。画像を“マット加工”するようになったのも自然な流れ
- 3 . Too muchなメイクアップだから、ザッとオフして「桑田」の状態でいることもくつろぎ時間
ーMattさんとはプライベートでもご一緒させて頂いたことがありますが、こんな風にじっくりと話すの、一対一で、初めてですよね?
ゲスト Mattさん(以下、Matt) ね!だってまだ今日が2回目?2回目か3回目か。
ー今日で3回目かな?なので今日はたっぷりとお話を伺いたいと思います!よろしくお願いします!
Matt お願いします!
ーMattさんのお母様は現在Mattさんのマネージャーをしてらっしゃるんですよね?
Matt そうですね。2、3年前ぐらいからやってもらって、今、僕は実家暮らしなのでずっと一緒にいる感じですね。
ー仲良しですね。今日もスタジオに。
Matt そうなんですよ。いつも仕事の時も一緒にいるので。
ーそんなMattさんのお母様、桑田真紀さんが書かれた子育て回顧録「あなたはあなたのままでいい〜子供の自己肯定感を育む桑田家の子育て〜」こちらが4月に講談社から出版されました。おめでとうございます。
Matt ありがとうございます。
ー人を育てるヒントがたくさん詰まっている本として、話題となっていますが、Mattさんがどんな環境で育ったのか、またご両親からどんな愛情を受けて成長してきたのか伺わせてください。
Matt よろしくお願いします。
ー誰もが知る偉大なプロ野球選手である桑田真澄さんの息子として生まれ、ある意味野球をやるのが当たり前っていう、将来は野球選手になるの?みたいなプレッシャーは大きかったですか?
Matt そうですね。やっぱり小学校の間は特に野球をやらなきゃいけないんだっていう風に、勝手に責任とか感じちゃって。もしかして将来までずっとこの人生野球をやるのかな、っていうのがあって。
あとは周りからもすごく期待をされてしまうので。まあまあ僕、上手かったほうなので。笑
ー前に言ってたよね。足の形とか体がアスリート向きな。
Matt そう、こないだも整体に行ったら、これはもう野球選手向きの体ですねみたいな。やっぱり言われてしまうので、今は笑えるんですけどその時は笑えなくて。
自分は、本当は音楽やりたいんだよなっていう気持ちが強くて。それでよく母に相談していましたね。
ーそういったプレッシャーというか、期待とはまた違ったプレッシャー、なんて言ったらいいんだろう。こうなるんでしょ?みたいな。
Matt なんかもう、そのために生まれてきたんだって思っちゃって、社会の広さってその時わからないから、家の中と学校、狭い世界でしか情報ってないから、こうやって社会人になってわかる事ってたくさんあって。
今だったらこうやって笑い話にできるけど、その時は本当にいろんな重圧を抱えていて、どうしたらこの殻を破って自分を出すことができるんだろう、っていうのがずっと自分のテーマだったというか。どうやったら抜けられるのかな、っていうのがありましたね。
ーそのような中、7歳の時にピアノとバイオリンをスタート。これはどういったきっかけで?
Matt 小学校1年生から野球も始めてたんだけど、野球もやりつつ音楽もやりたいなと思って。でもその音楽のきっかけはまた父なんですよね。
それは父が怪我をして肘の手術をして、そのリハビリとしてピアノのレッスンを受けていて、そのレッスンについて行って後姿を見て、ピアノやりたいなと思って。
家にピアノもあったから、そこでピアノを練習してみたいな感じで。独学で始めて、その後小学校3年生5年生か忘れちゃったんだけど、そのぐらいの時にバイオリンも始めて、みたいな感じで。
ーご両親はいつもMattさんの生き方と言うか、やりたいものは尊重して下さったんですね。
Matt そうですね。やりたいことはちゃんとやらせてくれたけど、でも基本は野球がちゃんとあってみたいな。土日は野球をやって、学校も行って、たまに音楽もやるっていう。
ーでもその中で、葛藤もあったんじゃないですか?野球は言われているから、というかやるべきもの、でも音楽もやりたいんだよなーみたいな。
Matt そうですね、やらなきゃいけないっていうのがあったから。うちの家族のルールじゃないけど、野球が真ん中にあってその他はサイドにあるというか。
ーいつ頃野球をやめられたんですか?
Matt “やめられた”のは中学1年生の時に。やめることができたっていうのもおかしいけど。笑。中1の部活で吹奏楽部に入って。そのタイミングちゃんと音楽に集中できたって感じですね。
ーその時のお父様の反応はどういう感じだったんですか?
Matt 最初決めるときは、野球か音楽にするのかって選択の時は、ちょっとしぶしぶみたいな感じで。
でも自分の好きな道に歩んで、その上でちゃんと努力はしなきゃダメだよ、っていう話をちゃんとしてくれて。
色んな教えもたくさんありつつ、自分らしく今まで生きてきたんですけど。割と自由にやらせてくれる環境だったから、今はすごく感謝しているし、自由に選択できる環境はなかなかないなと思って。すごく今は感謝しています。
ーMattさんを尊重してくれたという、素晴らしいご両親。で、吹奏楽やられて、ブライダルモデルを始められて、テレビに出られて。
初めてテレビに出られた時は様々な反応があったと思うんですけど、かなり話題でしたがご自身の心境はどうでしたか?
Matt 人生って、こんなにいろんなことが起きるんだ、みたいな。たくさんのチャンスがあるけど、でもそれを掴む上では、やっぱり批判の言葉もたくさんあって。
僕はデビューしてから2年間ぐらいは、本当に苦しくて。なんかこう、割に合っていないというか。現場で求めることと、その後のフィードバックはすごく厳しいものが多くて、すごく傷ついたし。
でも自分を変えなかったので、まあ3年目くらいからだんだんこう変わってきたのかなっていう感じはあって。今はすごくあの2年間があって良かったなって思う。
ーこの仕事ってすごく難しいなって思うのが、やっているお仕事の現場の人からのフィードバックってよりかは、それを見ていたり聞いていたりする人のフィードバックだから。切り取られた部分だけ見られて言われるじゃない。
Matt それもあるし、現場では可愛い、かっこいい、綺麗、すごくいいね!っていう現場で、でもそれを出した時のお客さんの反応は、気持ち悪いとか男なのにとか、そういう言葉がすごくたくさん自分に届いてしまって。直接、DMとかコメントがきてしまう。
ーね!あんなの送らなくていいのにね!
Matt でもそういうことを耐えてきたのも、自分の成長があるのかなって思うから、今になっては良かったかなって思う感じかな。
でもこれからは何かもうちょっとSNSの形っていうのが変わればいいなと思うから、自分もこういう事をちゃんと発信していって、世の中がもっとプラス思考なポジティブな社会になってほしいなって思います。
ーそれではここで、アーティスト活動もされているMattさんのナンバーを聞かせていただいてもよろしいですか?曲紹介の方Mattさんからお願いいたします!
Matt それでは聴いてください、Matt Roseで『Unconditional Love』