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長岡 亮介(ながおか・りょうすけ)

長岡 亮介(ながおか・りょうすけ)

神出鬼没の音楽家。ギタリストとしての活動の他にもプロデュース、楽曲提供など活動は多岐にわたる。「ペトロールズ」の歌とギター担当。

フルゴネットとは

フランス語でライトバンという意味。たっぷりいろいろ積み込むことができる、荷室を持ったクルマのこと。シトロエンでは2CV をベースに、2CV FOURGONNETTEが有名で、多くの人々の生活に彩を加えました。

NAGAOKA RYOSUKE

9月24日OA

26回目の放送となる今回は、「赤坂カントリーハウス」のマスター、平尾勇さんをお招きしました。


都内某所「FOURGONNETTE」と名付けられた’特別な場所’からお届けする番組です。
26回目の放送となる今回は、「赤坂カントリーハウス」のマスター、平尾勇さんをお招きしました。

実家のように感じる「赤坂カントリーハウス」

26回目となる、本日のOA。今回は素敵なゲストをお招きし、長岡とのトークをお届けします。そんな本日のゲストは「赤坂カントリーハウス」のマスター、平尾勇さん。長岡との関係値は非常に高く、赤坂カントリーハウスは長岡が20歳頃からお邪魔しているというライブハウスです。

ここで赤坂カントリーハウスについて少し解説すると……。

日替わりでお店にバンドが来て、基本的には毎晩マスターが歌をうたっているとても素敵なライブハウス。創業は1976年の11月1日、飯田橋でスタートされました。なので、46年も続く老舗ライブハウスなんです。

ただ、平尾さんは最初からカントリーのお店をやりたかったわけではなく、ご友人の奥様から「やってみない?」と提案されたからなんだとか。

長岡亮介との出会いは、長岡が20歳くらいのときお店を覗いたことがキッカケ。
当時、長岡が所属していたバンドが別のライブハウスで喧嘩になり、マスターのお店を訪れたそうです。

「せっかくなら演奏してよ」というマスターの提案に乗り演奏した長岡が所属するバンド。その演奏を聴いて平尾さんは「若い人たちばかりでカントリーをやってくれるんだ」という印象を抱いたそうです。

そんな奇跡的な出会いを経験した2人。長岡は赤坂カントリーハウスについて、「ちょっとした実家のように感じる」と言葉にしました。

褒めすぎです……と長岡

引き続き、おふたりのトーク。声から伝わる、お互いを信頼している様子。どこか師弟関係のような雰囲気をまとうトークは耳心地がいいというか、なんというか。

平尾さんが念願のアメリカに訪れたお話では、Buck Owensの話を皮切り、カントリーの魅力、そして変遷までの貴重なお話を聞くことができました。

そして平尾さんの長岡評をお話する一幕も!

長岡の歌はあまり聴く機会がなかったそうですが、実際に聴いてみると「こんなに上手かったのか!」と驚いたそう。

古いカントリーでも長岡が歌うと古く感じない。歌う人間のフィーリングで、心に訴える力が全然異なるなんだなと感じたそう。その歌声にお客さんもとても喜んでいると平尾さんはお話されます。

すると長岡は、「褒めすぎです」と少し嬉しそうにそして少し恥ずかしそうに答えていました。

また、平尾さんから長岡に対してアドバイスも!

「自分が納得することが大事。納得していれば人のせいにしない。生きていく中でそれが大事」と素敵なお言葉をいただきました。

いま思うと迷惑もいっぱいかけてきましたねと

今夜のゲストは、ライブハウス「赤坂カントリーハウス」の平尾勇さん。長岡は「初めてこんなに喋ったかもしれない」とトークを振り返ります。

「今思い出すと迷惑もいっぱいかけてきましたね」と20年以上の思い出を回顧し、「映画になりそうなお話でした」と本日の放送は幕を閉じました。

平尾さん、ありがとうございました!
また遊びに来てくださいね!

それでは来週もお楽しみに!

オンエア楽曲

Suspicious Minds / Dwight Yoakam
(Ghost) Riders In the Sky / Johnny Cash
She Likes It Too / Alan Jackson
Green Mountain Hop / Don Reno, Red Smiley & The Tennessee Cut-Ups

本日のライナーノーツ

9月最後の収録となる本日。1年って本当にあっという間ですね。FOURGONNETTEに向かう道中もどこかセンチメンタルな雰囲気をまとい始めました。なぜ少し寒くなってくると切ない気持ちになるんでしょう。いつもの路地を抜けて、FOURGONNETTEに到着すると、まだ長岡の姿はなし。今日は長岡と20年以上の親交がある、「赤坂カントリーハウス」のマスター、平尾勇さんがここに遊びに来てくれます。

2人が到着するまでに、少しだけ赤坂カントリーハウスについて解説しておきましょう。赤坂カントリーハウスは、46年続く老舗ライブハウス。飯田橋にて、1976年の11月1日からスタートしました。その後、翌年10月10日に飯田橋のお店はたたみ、赤坂3丁目に移って15年ほど営み、今の赤坂5丁目に移ったのだそう。

日替わりでお店にバンドが来て、基本的には毎晩マスターが歌を歌うというとても素敵な空間。平尾マスターは現在77歳ですが、バリバリの現役で音楽を奏でてらっしゃいます。店内はアメリカンな空間でフードメニューなども豊富に提供しているのだとか。気になった方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

赤坂カントリーハウスについて簡単に説明できたところで、FOURGONNETTEに場所を移すと……。ガチャっと扉が開きます。するとそこには長岡亮介と平尾マスターの姿が。本日はふたりで一緒にFOURGONNETTEに登場しました。ハットを被った平尾マスターと髪を結んだ長岡亮介。どこか師弟のようであり親子のようでもあるふたりは収録前、仲良く談笑されています。

いつものように打ち合わせが終わると、「土曜の夜ですね」と収録がスタート。
すると、ふたりは緊張した面持ちに……。

ふたりの出会いは当時長岡が所属していたバンドが別のライブハウスで喧嘩になり、マスターのお店を訪れたことがキッカケということで、なんとも奇跡的な巡り合わせ。平尾マスターも当初はカントリーのお店をやりたかったわけではなかったとのことだから、もし平尾マスターがカントリーのお店をやっていなかったからこの出会いはなかっただろうし、もし長岡が喧嘩しなければこの出会いはなかった訳です。人生って本当に何があるか分かりませんよねと思わざるを得ないエピソードを皮切りに徐々に徐々に和んでいくFOURGONNETTEの雰囲気。親子のようにお話するふたりを見ているとこちらまで胸が温かくなります。

時折、長岡が平尾マスターの話をまとめ直す一幕もあり、本当に仲がいいのだなと。

「亮介くんについて…」と平尾マスターが長岡のことを褒め倒す時間もあり、あまりにも平尾マスターが褒めるものだから、長岡は「褒めすぎです」と謙遜。しかし表情を覗いてみると本当に嬉しそうな顔をしています。

お店の成り立ちや、お金のやりくりの話、そして長岡へのエールなどたくさんの貴重なお話をしていると収録はあっという間。今回の収録もとても有意義に進んでいきました。
というわけで恒例のミニ・インタビュー。長岡に平尾マスターとの収録について聞きました。

――今日の収録はいかがでしたか?

ちょっと照れくさくて……。やっぱり現場では音楽の話しかいつもはしないから恥ずかしかったですけど、でもマスターは流石ですよね。人生の重みを感じました。いろんなエピソードがあって、生きていると面白いことがたくさんあるんですね。意外な面もあったしね。

――ちなみに、赤坂カントリーハウス以外でお会いすることはあるんですか?

ないです! でも、どうかな〜? イベントがあったりしたらそこで一緒に演奏することも……、いやそれもほとんどないですね。でも1度ペトロールズの演奏を観に来てくれたことがあるんですよ。渋谷のタワレコ、インストアでね(笑)。

――今日平尾マスターは、長岡さんの演奏についてもお話されていましたけど、こういうお話はいつも話してくれるんですか?

ないんですよ。「もっとこうしてくれよ」とか言われたこととかないんです。それくらい演奏がいい感じなのか、どうなんだろうね? 分からないですけど(笑)。だからそういう人を選んでいるんじゃないですかね。お店に出るミュージシャンは。平尾マスターが信頼している人を選んでいるのではないかなと。ありがたいことですね!

親子のようであり、師弟のようでもあるふたりの関係性が垣間見られた今回の収録。
ふたりの声から仲の良さを感じていただければ幸いです。

それでは、来週もお楽しみに!

文:笹谷淳介