都内某所「FOURGONNETTE」と名付けられた’特別な場所’から飛び出して。
ami6で旅する京都から琵琶湖。
隣に座った気分で楽しむ、ペトロールズ・長岡亮介とのドライブ。

撮影は、長岡さんからの提案で京都にて。
淡々とした語り口の中に愛があふれ、ami6とのあたたかく素敵な時間が伝わってくるインタビュー。晴れ間が出たり雪が舞ったり、京都から琵琶湖までのドライブ風景もとても印象的です。「シトロエンっていいな」としみじみ感じさせてもらえる、ギタリストと愛車の物語をお届けします。

最初の愛車 CITROËN BXとの思い出

—シトロエンとの出会いは？

古いフランス車が最初から好きだったんです。
その中でもやはりDSとAmiっていうのがとてもアイコニックで。取り憑かれてしまって、今、Amiに乗っています。

—はじめての愛車は何でしたか？

最初は、うちの父が「アウトニーズ」の二井さんに電話したんです。

アウトニーズ二井さん
『うちの息子が乗るんですけど、音楽が好きで音にはうるさい人間なので、スピーカーかオーディオをつけてもらえますでしょうか」とご相談いただきましたね』

当時、ほしい車が２つあったんですよ。そのひとつがCITROËN BX。それで二井さんのところに電話して「シトロエンにしなさい」という感じになって。

—BXとはどんな思い出が？

僕、BXをぶつけたことがあるんですよ。前がぐにゃとなっちゃって。ボンネットは開いたまま、電気もついたまま、でもゆがんでて開けられない、みたいな。本当に悲しくて。

とりあえず「アウトニーズ」に相談しようと、ボンネットがガァ〜ッと開いた状態で京都まで乗ってきました。

そしたらぜんぜん問題ない、直せますよ、と言われまして。

アウトニーズ　伊藤さん
『シトロエンのお客さんは、みなさんひと癖ふた癖あるかなっていう方が多いですよね（笑）』

ですよね、僕がいう話じゃないんだけど（笑）。

「何もないけど全部ある」 ami6の魅力

—今日はメカニックの方にもご協力いただいて、ami6を一緒に見ていただいています。
あらためて、ami6はどんな車でしょう？

何もないけど全部ある、みたいな感じですね。
ただ移動しかできないんですけど、この車が動いていること自体が面白い。
ないですよね、今の車には。

—とくに好きなデザインは？

ちょっとしたアメ車のフィンのようなイメージもありますよね。ここが一番の特徴だろうなと思っていて。最近、好きなんですよ、ここが。（ぜひ動画でご確認ください）

—車体を持ち上げて、下からも見てみます。
ami6の機能面は？

この中に重りが入っているんですよね？

アウトニーズ 工場長 中川さん
『そうです。スプリングのようなものが入っていて、ロールしないように打ち消し合うんですよね。すごいですよね』

シンプルで機能的でこの機能が50年代にもうあったんですね。

長岡亮介の音楽とシトロエンの共通点

—今日のインタビュー、長岡さんのシトロエン愛がひしひしと伝わってきます。

シトロエンってすごく独特だと僕は思っていて。
外見もそうなんですけど、メカニズムも独特。でも乗ると快適という。

そのためには、ほかの車が取らないような方法を取って解決するみたいなところがあって、そういうところが僕は好きなんです。

—音楽と車。共通点はありますか？

シトロエンは、構造の面白さが表に出ているところが良くて。音楽もね、そういう風にありたいと思っています。

曲の骨格自体が独特である。そして、シンプルである。
シンプルで独特で、良い、みたいなもの。

なんだろうな、そういうイメージはシトロエンと近い気がします。自分がやっている音楽は。

シトロエンが与えてくれる楽しさ

—車の楽しさとは？

車の楽しさ。何でしょうね〜。人によるんでしょうね、きっと。

自分の持っているシトロエンに関していえば、触れているだけで豊かな時間になるんですよね。

あとは、いつまでたっても驚きがある。
そうですね〜、それが楽しいのかな。それが、車の楽しさ。

今日も思い出深い一日になりました。

長岡亮介さん、あなたにとってシトロエンとは？

面白くて優しい先輩です