
都内某所「FOURGONNETTE」と名付けられた’特別な場所’からお届けする番組です。
186回目の放送となる今回は素敵なゲストをお迎え。映画監督、写真家の奥山由之さんとクリエイター談義に花を咲かせました。
自分がご機嫌に過ごすために…
10月も折り返し、すっかり秋めいて来ております。
寒いと冬の匂いもちょっとするかな?という感じもしてきていますが…。
ここで1通、秋なお便りを。
「これから秋が深まっていく時期は、少し遠くまで出掛けて時間を気にせず散歩したり、コーヒーを片手にベンチで読書、音楽を聴きながらぼーっとまどろんだり…。そんな時間がより一層心地よく感じられ、大好きです。季節変わり目長く体調を崩していました。だからこそ自分がご機嫌に軽やかに過ごせるための術は大切にしていきたいなと。長岡さんのご機嫌に過ごすための術は、やはり愛車でお出かけすることですか?」
やっぱり常に何かに向き合っているから、現実がありますからね。
そして手元にはスマートフォン、そういうものから少し距離を置くことはいいですよね。
自分のペースで過ごすというのはいいですね。
確かに愛車でお出かけ、この時期はいいですね〜。
ウチの車にはエアコンがないですから! 今の時期が一番いいかも。
窓を開けてビャーッと走るの、いいですね〜!
ご機嫌で過ごすための術は、愛車でお出かけかもしれません!!
さて、今夜もFOURGONNETTEから小1時間お届けしていきます。
今日は素敵なゲストをお迎えします! その方とは、写真家・奥山由之さん!
1991年東京生まれの奥山さん。
気鋭の写真家として有名ですけども、最近は映画監督としてもご活躍されていますよね。
昔、少しだけコンタクトを取ったことが…。
フェス会場でお会いしたことがあるんですが、初めてたくさん話せるんじゃないかなと。
このあと、早速登場していただきます!
奥山さんがFOURGONNETTEへ
「ようこそ!」と奥山さんを迎えた、長岡亮介。
お久しぶりすぎる再会のおふたりの出会い、接点は「激薄」と長岡。
「僕は一方的にライブに伺ったり、1度だけご挨拶を!」と奥山さん。
フェスの会場にて、OKAMOTO’Sのハマ・オカモトさんに紹介していただいたのが出会いのきっかけ。
そんな奥山さんは、最近釜山で行われた映画祭に参加。
映画『秒速5センチメートル』を制作し、3,800人のお客さんとのプレミア上映を経験。
「釜山のお客さんはアグレッシブで、上映中に拍手が起きたり、笑ったり、上映後も円を描くように拍手を送ってくださって、なかなかない光景でした」。
そんな映画『秒速5センチメートル』は、韓国だけでなくベトナムやタイ、インドネシアでの配給も決定しています。
忙しい日々を送る奥山さん。自分の時間の過ごし方とは…?!
「配信で過去作もたくさん観れるじゃないですか。そういうものを観ながら、自分でポップコーンを作るのにハマっているので、それを食べながら。ポップコーン専用の容器があって、電子レンジで作るんです。出来立ては美味しいです!」
「俺も作りたくなってきた!!」と長岡。
トークはポップコーンの話題で盛り上がります。
音楽好きでもある奥山さんは運転中に音楽やラジオを聴くのだとか。
最近のレコメンドを教えていただきました!
トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの
『アメリカン・ガール』(1976年)。
さすが、奥山さんの着眼点。
映画や映像と絡めた魅力について、語っていただきました。
奥山さんとCITROËN
実は、奥山さんとCITROËNには接点が!?
2019年にシトロエン100周年の企画で歴代の車を撮影されていたと…!
世界から7人の写真家が選ばれ、日本からは奥山さんが選出。
2CV、DS、C3を撮影され、フランスの雑誌『IDEAT』に掲載。
パリで展覧会も行われました。
「僕は、東京で日比谷や秋葉原、渋谷、等々力で撮影して。車の曲線がどれも有機的で、人の体にも似ている綺麗な曲線だなと。特にDSで感じて。逆に構築的な都市の骨格の中で撮ると対比ができるかなと思ったんです。古いポラロイド、モノクロで撮影しました」
奥山さんが撮影した2CV、DS、C3、全てに乗ったことがある長岡。
乗り心地について、熱弁します。
「特にDSの足回りは窒素と油圧で独特のクッションがあるんです。当時の最先端だったと思うんですけど、他のメーカーは真似しなかったんですよね。オイルと気体でショックを吸収するという機構になっていて……、僕はDSを持っているんだけど、この間ぶつけました(笑)」
やはり、CITROËNトークは盛り上がります。
「クラシカルな雰囲気のある日比谷でDSを撮影すると馴染んでいたりして。モノクロでポラロイドで撮るとタイムスリップしたような感じもありました」
東京生まれの奥山さん、東京で好きな道は、
古い民家の横に新しい高層ビルが建つような
徐々に変化していく中でできた歪さ、家と家の間の道など、そういったところに良さを感じるそう。そんな奥山さんに長岡も共感していました。
映画『秒速5センチメートル』
奥山さんが監督をつとめた映画『秒速5センチメートル』は10月10日(金)から公開!
奥山さんの生まれ年「1991年」を舞台にした作品で原作アニメーションの実写化ということで制作についてどう向き合ったのか、たっぷりとお話を聞きました。
細部までこだわった作品、映像に加え音楽にもこだわったと奥山さんは話します。
劇伴はWONKの江崎文武さん、主題歌は米津玄師さんの「1991」。
ぜひ劇場でご覧ください。
トークは、長岡が初めて受けた劇伴作品『スパイの妻』の裏話でも盛り上がりました。
奥山さんとCITROËN
千葉県「れい」さんより、中学生文集「ともしび」が届きました。
以前「ともしび」についてのお便りをいただいてことを皆さん覚えていますか? その文集がついにFOURGONNETTEに!
そして、北海道「ミラクル・クルージン」さんからも学園祭のパンフレットが届きました。
夜もいい時間になってきました。
今夜は、写真家・映画監督の奥山由之さんをお迎えしました。
長岡の感想は…。
「奥山さんと今夜お話しをして、綺麗な言葉遣い、いろんな言葉を知っている方だな」と。
奥山さん、ありがとうございました!
またFOURGONNETTEへ遊びに来てくださいね!
番組では引き続きみなさんからのお便り、お待ちしています。
番組を聴いて思ったこと、長岡亮介への質問、秋のお出かけ話やシトロエンのある風景などなど…。この番組のサイトからお送りください。
現在プレゼント中の番組の冊子「フルゴネット・パピエ〜Autumn 2025」
ご希望の方は「秋パピエ希望」と添えて送ってください。
現在、全国のシトロエンのお店でも配布しています!
直接足を運んでいただいてもうれしいです。
それでは、また来週土曜の夜に!
都内某所にあるFOURGONNETTEでお会いしましょう。
来週は、日本のカントリー界のレジェンド、チャーリー永谷さんをお迎えします。
オンエア楽曲
Even When I’m Blue / Steve Earle
American Girl / Tom Petty & The Heartbreakers
This Magic Moment / Lou Reed
1991 / 米津玄師
本日のライナーノーツ
長岡さんの47歳のバースデイをお祝いして、早1週間。10月も折り返しの土曜日を迎えました。段々と秋めいてきて、外では金木犀の香りを楽しめたり、銀杏の香りに「くせっ!」となったり…(笑)。ようやく夏が終わりましたね。
さて、今夜のFOURGONNETTEは、素敵なゲストをお迎え。その方とは、気鋭の写真家であり、監督作品『秒速5センチメートル』が10月10日に公開となったばかりの奥山由之さん。今夜は音楽家と写真家のクリエイター談義でお届けしていきます。
扉が開き、奥山さんがFOURGONNETTEへIN! 「ようこそ! 今日はありがとうございます!」と長岡さん。すると、奥山さんは、「以前、ご挨拶をしたことがあるんですが…」とおふたりの出会いについて話を始めます。
「覚えてますよ。どこだったかな? 静岡のフェスだったよね?!」と長岡さん。
「そうだと思います! ハマくんに紹介してもらって!」と奥山さん。
「久々の再会ですね、今日はよろしくお願いします!」と今夜の収録はスタートしました。
打ち合わせ中も楽しそうに会話する、お二人。
「これだけ食べてもいいですか?」と奥山さんが焼き菓子で糖分を補給すると……、
「では、小芝居を1つ。扉からお願いします(笑)」と長岡さん。
#186は和やかな雰囲気でスタートしました。
どこか雰囲気がフィールしている様子のおふたり。感覚が似ているのか、トークのリズムが合っています。冒頭はポップコーンのお話で盛り上がり、そこからCITROËNのお話。実は奥山さんは、CITROËN100周年の企画で歴代の車を撮影されたことがあるとのこと。
2CV、DS、C3を都内で撮影。ポラロイドを用いてモノクロで撮影された写真は、パリの展覧会で展示された他、フランスの雑誌『IDEAT』にも掲載されました。
キーワードがCITROËNとなれば、長岡さん! いつもより饒舌に魅力を語ります。そんなお話に奥山さんも興味津々。おふたりとも笑顔でトークは進んでいきます。
話題は、奥山さんの監督作品『秒速5センチメートル』について。
原作アニメーションの実写化ということで制作についてどう向き合ったのか、たっぷりとお話を聞きます。本作では、フィルムレコーディングを用いて、デジタルな映像にフィルムの質感を乗せることで、今までにはない映像を創造されたのだとか。そして、劇伴や主題歌、そして映像で鳴る音、細部までこだわって本作は完成。
奥山さんの監督としてのこだわりに長岡さんも感嘆! やはりクリエイター同士のお話は面白いですね。
時間はあっという間に過ぎていき、収録も無事に終了。
記念撮影中もおふたりは楽しそうに談笑しています。扉にサインを書いていただき、「ありがとうございました! また遊びに来てくださいね〜」と奥山さんを見送ったところで、ミニ・インタビュー敢行です!
――収録お疲れ様でした? 奥山さんとのトーク、いかがでしたか?
奥山さんは、言葉の紡ぎ方がすごく丁寧で、引き込まれましたね。多角的に物事を見ることが大事だとおっしゃっていたけど、素晴らしいですよね。奥山さんの目にはどんな風に世間が見えているんだろうなと思ったんだよね。だから次は、いろんな出来事について「これについてはどう思う?」と彼に聞いてみたいなあ〜と。
――めちゃくちゃ分かります。とてもクレバーな方ですよね。
ね! まだ彼は若いじゃないですか、でもすごく落ち着いている。物事をどういう風に捉えているのか、非常に興味深いですよね。
――長岡さんとフィールしている感じがこちらに伝わってきていました。
あはは(笑)。ああやって言葉を紡げるからこそ、作品を生み出すチームを強固にまとめられるんだろうなと思いますよね。今日はとても楽しかったなあ〜!
以上、ミニ・インタビューでした。
来週のライナーノーツもお楽しみに!
文:笹谷淳介





