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OWNER INTERVIEW

幼少期から憧れていた、1974年製の「CITROËN CX」。インターネットや車仲間のコネクションでずっと探し続けていたところ、滅多に出てこない最初期モデルをオランダのコレクターが売りに出していることをキャッチ。すぐに連絡をし、念願かなって現在の愛車を手に入れたというオーナーさん。

下二桁が都市コードになっているフランスのナンバープレートはそのまま残し、その上に日本のナンバーをつけています。譲ってくれた人いわく「おそらく現存するCXの中でも5番目に古い」とのことですが、シトロエンらしい独特の色味といい、手入れの行き届いたパーツといい、美しいとしか言いようがありません。ヘッドライトを個人輸入したほか、ほしいパーツは自分で調達しているそうで、「世界中にアンテナを張って愛車のパーツを探す、それもまた楽しいです」と愛情たっぷり。そんな1974_cx_japonさんにお話をうかがいました。

幼稚園のときに初めて知った、シトロエンの魅力

シトロエンとの出会いのきっかけは?

僕が幼稚園のとき、父親がCITROËN CXに乗っていまして。小さかったので記憶の断片でしかないんですけど、それでも衝撃的に覚えています。大きなうねりを乗り越えるときに浮いたようになる感覚がすごく楽しくて。

 

愛車CITROËN CXのどんなところがとくにお好きですか?

やっぱりデザインですよね。当時のデザインがそのまま反映された、非常にきれいなサイドラインが大好きです。色はゴールドですが、パッと光ってるような感じではなく、ちょっと控えめな光り方をする。非常に綺麗な色だと思います。

 

内装もすごくかわいいです。メーターパネルはハンドルを持ちながら操作できるところにすべてがあって、初期型のシンボル「ボビンメーター」で、しかもシートは純正でフカフカの座り心地。そういうすべてに愛着がわきます。

 

喫茶店とかに行くと店の前に車を停めて、それを眺めて満足するんです。楽しいひとときですね。

 

乗り心地はいかがですか?

荷物や人を乗せるといったん下がるんですが、それがきちんと一定の高さまで上がって、同じ乗り心地で走れるのがすごく良いですね。とくにCXはホイールベースが長いので、浮いているような、大きな船に乗っているような、そんな感覚が楽しめる車です。

1974年製CITROËN CXを探し続け、
ついにオランダから入手

非常に貴重な車ですが、どのようにして入手されたのですか?

CXの発売された1974年製のデザインが好きで、これしかないと思っていました。ずっと探していたんですがなかなか出てこなくて。あるとき、オランダのシトロエンコレクターの方が売りに出されているのを知って、「どうしてもほしいんだ」と伝えると快く受け入れてくれました。

 

整備などで苦労されることはありませんでしたか?

CXを輸入したときは整備工場が見つかっていなくて、シトロエン仲間の大先輩から紹介してもらえることになりました。『田村オート』というところなんですが、じつはびっくりするようなご縁があったんです。

シトロエンがつないだ、ふたつの素敵なつながり

整備工場の方と、どんなご縁があったんですか?

実際に『田村オート』に行って整備工の田村さんにお会いしたとき、僕の名前を見て「お父さんの車を整備していたの、僕だよ」と教えてくれたんです。お互いにびっくりして、「縁だな」と思いました。

 

シトロエンがつないでくれたうれしいご縁ですね!

つないでくれたといえば、両親にもこんなエピソードがあります。

 

僕の両親はお見合いで会ったんですけど、じつはその前に出会っていて。当時父は、CITROËN GSに乗っていて、大阪の帝塚山にある喫茶店によく行っていたそうなんです。

 

当時高校生だった母親は、その喫茶店の前が通学路だったのでよく通っていて。「なんて綺麗な車が停まっているんだろう」といつも思っていたみたいですね。

 

それから数年して母親は見合いをし、その相手がGSに乗った父親だったんです。

 

なんて素敵なエピソード! シトロエンが人生に関わっている感じですね。

僕にとっても、シトロエンは人生をすごく豊かにしてくれる乗り物であり、友達みたいなものだと思っています。

1974_cx_japonさん、あなたにとってシトロエンとは?

「人生に深みを与えてくれる<br /> 夢のような車です」

「人生に深みを与えてくれる
夢のような車です」