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長岡 亮介(ながおか・りょうすけ)

長岡 亮介(ながおか・りょうすけ)

神出鬼没の音楽家。ギタリストとしての活動の他にもプロデュース、楽曲提供など活動は多岐にわたる。「ペトロールズ」の歌とギター担当。

フルゴネットとは

フランス語でライトバンという意味。たっぷりいろいろ積み込むことができる、荷室を持ったクルマのこと。シトロエンでは2CV をベースに、2CV FOURGONNETTEが有名で、多くの人々の生活に彩を加えました。

NAGAOKA RYOSUKE

3月15日OA

155回目の放送となる今回は、マニアックな夜。”Bベンダー”の世界へようこそと題し、ゲストに白井英一郎さんをお迎えしました。

都内某所「FOURGONNETTE」と名付けられた’特別な場所’からお届けする番組です。
155回目の放送となる今回は、マニアックな夜。”Bベンダー”の世界へようこそと題し、ゲストに白井英一郎さんをお迎えしました。

3月のど真ん中、今夜はマニアックな回を

3月もど真ん中、だんだん土の匂いがしてきましたけども、
今夜も此処、都内某所にあるFOURGONNETTEから小1時間ほどお送りしていきます。

今日は、ギターにまつわるマニアックな回でいこうと思っています!
題しまして、”Bベンダー”の世界へようこそ!

Bベンダーとは、ギターの機構のことです。
私もたまに使う、Bベンダーが付いたギター。
誰も取り上げないと思うので、FOURGONNETTEで取り上げてみたいと思います!

今回は、白井英一郎さんという私も古くから知っている先輩をお迎えして、じっくりお話を聞いて行こうと思います!

白井英一郎さんがFOURGONNETTEへ

「どうも、ようこそ!」と白井さんを迎え入れた長岡亮介。

トークは二人の接点のお話からスタート。
学生時代、カントリーのバンドでギターを弾いていた長岡。

白井さん曰く
「風の噂で若くて、上手なすごいギタリストがいるぞ!」と言われて、銀座ロッキートップもしくは神保町のブルーグラスインで最初に出会ったとのこと。

懐かしいお話に、長岡は「あはは」と声を上げます。
「(長岡の演奏に)ぶっ飛びました!」と白井さんは当時を回顧します。

そんな白井さんの肩書きはというと……、
「イチオシは、カミさんとやっているユニット・笑歌堂本舗という昭和テイストの音楽。カントリーやそういったものも隠し味で出てくるけど、前面には出さず。笑歌堂本舗では、うみかぜ英一郎というニックネームを自分でつけました」

という肩書きの他にも、音楽ライター、楽器コンシェルジュとさまざまな肩書きをお持ちの白井さん。

長岡は、子供の頃から「Bベンダーといえば白井さんだ!」という感じだったとのこと。
今回は、そんな白井さんと超マニアックなギター談義を開催します!

Bベンダーの世界へようこそ

速ですが、Bベンダーとは何なんですか?!

白井さんは、「Bベンダーの前にペダル・スティール・ギターを紹介しないと!」と説明を始めます。

「分かりやすいところでは、ハワイアンに使うスティール・ギターがカントリーの世界で使われるようになって、より複雑なコードやメロディが弾けるように、足で踏めるメダルでチューニングをリアルタイムで変更できるようにしたというのが、ペダル・スティール・ギター。それをギターで出来ないかなと…」と説明は続きます。

ここからはぜひ、白井さんの解説を何度も反芻してBベンダーの魅力を紐解いていただきたいですが、ちなみにフェンダーの公式ページにはこんな説明も。

“Bベンダーは、Telecaster®のB弦(2弦)のピッチを全音(C#まで)上げる機械式のデバイスで、ペダルスチールギターのように、うねる泣きのベンドを表現します。ギターボディの中にスプリングを装着したレバーが組み込まれ、ブリッジとストラップボタンをつないでいます。レバーに直接つながったストラップボタンが、上下に2センチほど動く機構です。ギターを肩に吊るし、ネックを下方向へ押し下げることで、ストラップがストラップボタンを上へ持ち上げる形となり、レバーシステムが作動し、B弦のピッチを上げます。”
参照:Fender.com(https://www.fender.com/ja-JP/articles/articles-pitch-perfect-a-history-of-the-b-bender

長岡は、白井さんの解説を聞きながら、「すごいですね! 放送大学みたいな感じ(笑)」

実際に白井さんにお持ちいただいたギターの音色を聴かせていただきました。
「ぐにゅ〜ん」となるギター音色。音色を聴いて、「あはは」と声を漏らす長岡。

ちなみに放送前に長岡亮介のInstagramでBベンダーを実際に奏でた動画もアップされていますので、そちらと合わせてぜひ、Bベンダーの世界に浸ってみてはいかがでしょうか。

白井さんの丁寧な解説と、セレクトした音楽。楽しそうな長岡亮介。
あっという間に収録の時間は流れ、収録を終えた長岡はというと……。

「随分やりましたね、マニアック回。わからなかったという方も大丈夫、一回耳にしておくことが皆さんの世界を広げるんじゃないかと信じてます!」とのこと。

マニアックな回、FOURGONNETTEらしくて最高ですね!

今夜もありがとうございました!

今夜は、”Bベンダー”の世界へようこそと題し、ゲストに白井英一郎さんをお迎えしました。白井さんまたFOURGONNETTEへ遊びに来てくださいね!

番組では引き続き、皆さんからのお便りをお待ちしています。
番組を聴いて思ったこと、長岡亮介への質問、 この春のお出かけ話や、シトロエンのある風景のお話などなど、 メッセージはこの番組のサイトからお送りください。 番組の冊子「フルゴネット・パピエ〜Spring 2025」希望の方は、「春パピエ希望」と添えてお送りください。

全国のシトロエンのお店でも配布していますので、 直接足を運んでもらっても嬉しいです!

それでは、来週の放送もお楽しみに!

オンエア楽曲

Blame the Vain / Dwight Yoakam
Peaceful Easy Feeling / Eagles
Cuckoo Bird / The Everly Brothers
This Wheel’s On Fire /The Byrds
がんばれ兄ちゃん / ハンバート ハンバート
Willing / Linda Ronstadt
String Bender / Earl Scruggs

本日のライナーノーツ

2週連続で嬉しいお知らせのあったFOURGONNETTE。気付けば、3月もど真ん中に突入し、春目前といった感じですが、今夜は、これまたFOURGONNETTEらしい夜。マニアックな世界へと皆さんを誘います。

“Bベンダー”と聞いて、皆さんは何を思い浮かべるでしょう。時折、FOURGONNETTEの中でも聞こえてくる、この単語。正解は、ギターの機構の名称なのですが、今宵はそんな“Bベンダー”について、掘り下げていく模様。「どこも取り上げないと思うから、FOURGONNETTEで!」と長岡さんも今夜の収録を楽しみにしています。

ゲストにお迎えするのは、長岡さんと古くから親交のある先輩・白井英一郎さん。「笑歌堂本舗」というユニットでうみかぜ英一郎さんとしても活動中の白井さんは、音楽ライター、楽器コンシェルジュと、多方面でご活躍されている方です。扉が開くと、ギターを持った白井さんがFOURGONNETTEへin! 「今日はありがとうございます!」と長岡さんの表情も笑顔に。

「こんな感じでお話するのは、緊張するね」と白井さん。
「でも、お話したら、いつものようになるね」と長岡さんと談笑。

持参したギターのチューニングを完了すると、マニアックな夜はスタートしました。
実際に写真を見たら分かるように、白井さんのギターが非常にクール。
背面がクリアになっていて、中の構造まで見えるスタイル。これが“Bベンダー”かとスタッフも興味津々です。

まるで大学の講義を受けているような錯覚に陥る、白井さんの丁寧な解説に、「放送大学みたい!」と長岡さんも笑顔。「おお!」、「なるほど!」と説明を聞きながらニヤニヤしてしまっている長岡さんが印象的です。

実際に白井さんがセレクトした楽曲をヘッドフォンを装着し、聴きながら、「ここっ!」、「来た!」と楽しむふたり。我に返った長岡さんは、「そっか、みんなには聴こえてないんだね(笑)」とひと言。ふたりの時間を存分に楽しまれているご様子です。

「ぐにゃぐにゃしないとベンダーじゃないよ!」と白井さん。

リスナーの皆さんにはどんな音が聴こえていたのでしょうか。
なんのこっちゃ!とツッコミを入れた方もいるでしょう。しかし、長岡さんが言っていたように、「一回耳にしておくことが皆さんの世界を広げるんじゃないか」ということ大事! これがFOURGONNETTEの通常運転なのです!

あっという間に過ぎ去った、マニアックな夜。
ここで恒例のミニ・インタビューです。

――収録お疲れ様でした! 相当マニアックな回になりましたね。

そうだね〜(笑)。白井さんのナレッジの凄さには脱帽です。バッググラウンドまで全て知っていて、この曲は誰々の曲で、ギタリストは誰だとかね、アーティスト名の先のことも全て知っていて。自分がそういうふうに音楽を捉えられないから、すごいなと思いました。面白かったです!

――解説もとても上手で、聞き入ってしまいました。

そうそう! 何のお仕事をしているんでしょうね(笑)。学校で講義を聞いているような気持ちになりましたよね(笑)。説明も求められることも多いでしょうから、とても勉強になりましたよね。

――白井さんとのお付き合いはもう長いんですか?

そうだね。長いけど、何かを一緒にやったりとか、そういうことはないけどイベントに行ったらいらっしゃったり。だからこうやって対面してたくさんお話するのは初めてですよ。

――改めて、白井さんのお人柄をどう感じましたか?

意外な面はなかったですね。白井さんは白井さんでした。ただ知識量には驚いたし、純粋にすごいなって。あとは、愛がすごいです。アカデミックに説明してくれるんだけど、そこには知識としての喜びだけでなく、音楽への愛情がめちゃくちゃあるなって思いました。「ここがヤバいんだ!」と教えてくれるあたり、少年のようでしたよね。

――一つの分野に詳しい、長けている人は絶対にどこかに存在しているんだなと今回改めて思いました。

そうだね! だからさ、あまり迂闊なことを言っちゃいけないんですよね(笑)。いやあ、今日は本当に楽しかったです!!

マニアックな夜を存分に楽しめた、長岡さんのミニ・インタビューでした。
それでは、今回はこの辺りで。

来週のライナーノーツもお楽しみに!

文:笹谷淳介